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2015.05.26

I は国境をふらいとしました Part2

ロ・ン・ド・ン。

遂にここまで来ました。上から下までよく移動したなぁとしみじみ思います。

地下鉄網がありますので移動は楽チン。

早速ホテルに荷物を預けに行きました。

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Luca「どこから来たの?」

「日本です」

Luca「コンニチハ!いいサインだねぇ(チェックインの署名欄を見ながら)」

そう、イギリスで漢字のサインをするとやたらと気に入られます。

エジンバラでもコッツウォルズでもGood signature!と言われました。

なんでも漢字のこの複雑な感じが良いのだとか。

あと、それをサラサラと書き上げるところが良いのだとか。

Margo「彼、この前サムライ映画を見たのよ。それで少し日本語を勉強したの」

Luca「サムラーイ、ニンジャー。日本語の刺青をしている人を見かけることがあるけど、彼らが日本人かどうかはわからないねぇ。」

「あぁ、日本語のT-シャツ着てる外国人が居ますけど、日本人から見ると変な言葉が書いてある事が多いんですよ」

Luca「へぇ。日本人はね、ここに泊まる客の中じゃ一番マナーが良いから安心するよ」

ありがたいことです。海外での日本人ブランドは私たちの誇りですね。

皆様くれぐれも海外で万引きしたり、文化遺産に落書きしたりしませんように。

ちなみに2人はこのホテルの人で、ポーランド出身です。

Lucaが男性でMargoが女性。

高級ホテルよりもこういうアットホームなホテルの方が落ち着きます。

このあと部屋の鍵をもらって荷物を置きました。

途中、通路のドアに「朝食はこちらです」と日本語で張り紙してありました。

Lucaが言うには、

この前泊まりに来た日本人の女の子達から書き方教えてもらったとのこと。

本当に日本人好きなのね。

さて夕食はイギリス名物フィッシュ&チップス。

ファーストフード店ではなくレストランで頼んだらこうなりました。

DSC_0376

美味しいんですけどね、いかんせんこの大きさは飽きる。

 

5月7日

運命の日です。

この日は朝から良い天気で、早朝のハイド・パークを散歩しました。

広い、広すぎる。

DSCF4742

ジョギングしている人多数。ランニング道具持ってたら混ざりたかったなぁ。

DSCF4737

朝食。イギリス式とアメリカ式とを選べたので、ここはやはりイギリス式にしました。

DSC_0388

あのブラック・プディングはありませんでした。残念。

地下鉄の1日パスを買って移動。

ここは、かの有名な ずうとるび のジャケットに使われたアビーロードの横断歩道。

DSCF4770

交通量は結構多いです。それでも懸命に横断しながら写真を撮ってもらう人も。

大英博物館。

あぁ、気が重い。

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ここは本当に世界各国のものが所狭しと展示してありますね。

入口から入ってすぐの所にロゼッタストーンがドテーーンっと置いてあります。

まるでこれがイギリスが戦争でフランスに勝利した証だとでも言わんばかりに。

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ここはフランスのルーブル美術館と違って無料です。写真撮り放題です。

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修学旅行で来たのでしょう、子供達が走り回ったり床に座って絵を描いていたりと

賑やかでした。だから油断したのでしょうね。

2時間半歩き回って午後13時。そろそろ次へと思い博物館を後にし、

ジュースを買おうと立ち寄ったドラッグストアでハンドバッグに手を入れると、

財布が、無い。

 

綺麗に財布だけ無くなっていました。

クレジットカードと運転免許証と現金の一部が一緒に無くなってしまいました。

この時の気持ちをどう表しましょうか。

まず、まさかねと思いました。

次に、あぁやっぱり海外だと本当にこういうこと有るんだなぁと

他人事のように思いました。

そしてだんだんと、どうしようという気分になり、

そしてカード類を財布に入れっぱなしにしていたことを激しく後悔しました。

この日だけなんですよ。カード類を財布に入れていた日は。

まさに天国と地獄。

この曲は何故こんなタイトルなくせに明るい曲調なのでしょうね。

つい先ほどまでは翌日イギリスを去らねばならないのが名残惜しかったのに、

一気にどうでもよくなりましたね・・・。

とりあえずホテルに戻ってハンドバッグの中身を全部出してみました。

やっぱり財布はなし(> <)。

幸い、飛行機のチケットは部屋に置いてありましたし、

パスポートは首から下げているから良し。日本に帰れはする、と。

残金はめっきり減りましたけどね。

このままベッドに倒れ込んで寝たい気分でしたが、

このままでは終われないという負けず嫌い根性がようやく目を覚ましました。

重い腰を上げて旅行会社のロンドンデスクを訪ねに地下鉄で移動。

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とあるショッピングビルの中へ。

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この古風な建物の中に旅行会社はひっそりとありました。

旅行会社の人は日本人なので、久しぶりに日本語で会話できて安堵しました。

しかし、机1つにパソコン2つで営業しているんですから、

日本の会社って凄いですね。

とりあえず旅行会社が提携しているJCBカードの方は

そこで電話によりカードを止めました。

もう1つVISAカードの方が日本時間では営業時間外だったため、

直接VISAのロンドンデスクに赴いてカード停止と再発行手続きをすることに。

また地下鉄で移動です。

地図を頼りにまたまたとあるビルの中へ。

オートロックで入れなかったため

隣のカフェの人に事情を話して開けてもらうことに。

(インターホン押すだけでよかったみたいですけど)

で、VISAカードも手続き完了。

あとは、警察!

ここで証明書を貰わないと保険がおりません。

旅行会社の人から、

必ず「盗まれた」と主張して下さい、

と言われていたのでそうすることに。

「財布を盗まれました」

警察官「いつ、どこで、どのように?」

5W1H。学校で習いましたね。

「11時から13時の間に、大英博物館から出てきたら無くなっていました。カバンに入れていたので落としたとは考えられません」

警察官「それを証明できる人は?」

「いません。でも明日帰国なので今証明書を貰わないといけないのです」

警察官「こちらとしてはね、紛失したのか盗難なのかはっきりしないと証明書は書けないから」

警察官「誰かとぶつかったことは?」

「なかったと思います」

警察官「明日の飛行機の時間は何時?」

「13時30分です」

警察官「じゃあ、明日博物館の落し物預り所に行って財布があるか確認してきて。そこに無かったら証明書を書くから」

別の人が待っていたので警察官は行ってしまいました。

明日行くより今日博物館に行った方がいいと思い、

また大英博物館に戻ってきましたが既に閉館時間。

警備の人も「明日来てくれ」の一点張りでしたので仕方なく諦めました。

さて、しまったと思いました。

飛行機の時間は確かに13時30分なのですが、

空港では手荷物検査などがありますし、

あの行きと同じヒースロー空港ですから飛行機に乗るまでに時間がかかる恐れがあります。

一般的に空港には離陸の2時間前の11時30分には空港に着いていなければなりません。

ホテルから空港までは地下鉄で40分。

博物館の会館が10時、

それから警察に行って証明書を出してもらうと間に合うわけがありません。

となれば警察署は諦めて博物館だけでもと思いましたが

果たして落としたか疑わしい財布があるかどうか…。

今日はもう考えてもどうにもならないので、

できる範囲で精一杯観光をとビッグ・ベンとバッキンガム宮殿は見てきました。

中に入れなかったのが残念です。

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夜8時頃ホテルに戻るとMargoが店番をしていました。

Margo「今日1日どうだった?」

「いやぁ、ロンドン自体は良かったんですけど、大変な1日でした」

Margo「どうしたの?」

「財布をなくしました」

Margo「Oh, my God!! どこで!?」

「多分大英博物館の中で…クレジットカードと免許証が一緒になくなりましたよ」

Margo「帰れるの?」

「パスポートはここにありますし、航空券は部屋ですから帰国はできます」

Margo「よかった!警察には?」

「えぇ…行ったんですけど、紛失か盗難かハッキリしないと証明書は出せないって。    明日もう一度博物館の落し物預り所に行ってくるよう言われました。」

Margo「飛行機の時間は?」

「13時半ですが、11時半には到着していないと…」

Margo「無理ね。警察にはそう行ったの?」

「飛行機の時間しか伝えてませんでした」

Margo「ちょっと待ってて、ボーイフレンドに相談してみるから」

5分後、Luca登場。

Luca「どうしたって?」

Margo「彼が財布をなくしたのよ。警察には行ったんだけど、明日博物館に行って確かめてこいって。でも空港に11時半だから間に合わないのよ」

「で、ネットで手続きしろってこんなの渡されたんですけど」

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Luca「101とウェブサイト??」

Margo「そうよ!101に電話しましょう!!ここなら24時間繋がるわ。ここで証明書発行してもらえないか頼んでみるの。999だと窓ガラス割って入ってきちゃうけど、101は大丈夫よ」

本当の緊急事態には999番、困り事は101番なんです。

Luca「うーん…旅行会社には連絡したの?」

警察と電話をするのに抵抗を感じているLuca。

「はい。そこでカードとか止める手続きして、警察にも行ってくるよう言われました」

Luca「保険会社は?」

「まだです」

Laca「じゃぁまずそこに電話して指示を仰ごう」

保険会社に電話中。日本語対応で有り難や。

Luca「どうだった?」

「やはり101に電話してくださいとのことです。                   で、『大英博物館』という単語は使わないようにって。道で落としましたと言うように言われました。博物館と言ってしまうと博物館で確認してくるよう言われるだけだから、と」

Margo「やっぱり101に電話ね」

Luca「わかったよ」

緊張気味のLuca。

警察に電話中。

Luca「えー、あー、こちらヨーロッパ・ハウス・ホテルですが。ウチのお客さんが財布をなくしまして…。えぇ、場所は定かではないですが駅と大英博物館の間で落としたのだと思います」

(あ、博物館って言っちゃった)

目に手を当てて首を振るMagro。

Luca「はい、でも彼明日の11時には空港に行かなければならなくて。今すぐに証明書が欲しいのですが何とかならないでしょうか」

ガッツポーズを取るMargo。

その後10分くらい電話が続きます。

Margo「どうだった?」

Luca「証明書発行はできないって。その代わり落し物登録をしてくれってさ」

「ウェブに?」

Luca「そう」

残念ながら証拠が無ければ証明書は無理。これはもうしょうがないですね。

というわけで2人に手ほどきを受けながら英語のウェブサイトに財布の色、

メーカー、内容物等々を書き込みました。このサイトわかりにくいんですよ。もう・・。

再び保険会社に問い合せたところ、保険の適用範囲は財布代(時価)と

免許証の再発行料(3500円)のみだそうです。そんなものですか…。

保険に入って役に立ったんだか立たなかったんだか。

Margo「これで明日博物館に行かなくてもよくなったわね。監視カメラのチェックとかして1時間は拘束されるもの。これで財布が無かったら最悪よ」

まぁ、財布が戻らないのは覚悟していました。

これにて財布に関しては一段落したので、日本について談笑してました。

漢字について大変興味を持っていましたね。

日本語には漢字と平仮名と片仮名の3種類があると説明したら、

二人ともお手上げー\(^o^)/って様子でした。

誰か知っていたら振り仮名に片仮名をよく使う理由を教えてください。

気がつくと時計は午前0時。寝なければ。

 

5月8日

空港への電車は遅延しましたが、行きよりスムーズに出国できて無事に帰国しました。

飛行機が揺れて、酔って辛かった~。

機内食は油ギットギトのイギリス料理。

当分飛行機は乗らなくていいです。

日本に着いて真っ先に食べた、すた丼。伝説のすた丼。

13

あぁ、帰ってきたんだなぁ。

で、ついでに秋葉原で買ったのが松橋さんへのお土産でしたとさ。

しかしながら、イギリスと日本を比べると、

やっぱりイギリスの町並みは絵になるなぁと思います。

何故だろうと考えたとき思い浮かぶのが、まず建物の統一感。

日本と違ってイギリス(ヨーロッパ全体に言えると思いますが)は

建物の高さが同じくらいで色も似たような色をしています。

石造りなので古い建物もたくさん残っています。

日本は空襲でやられたのとか

戦後の古いものを良しとしない風潮が影響しているのでしょうが。

あとは電線。

ここに載せた写真の中に電柱とかありました?

イギリスってほとんど地中に埋めてるんですよね。

日本じゃ地震が頻発するのでダメなのでしょうが。

なんでも、外国人が日本で写真を撮ったときは、

電線を消すアプリ(そんなのがあるらしい)で消してからアップロードするみたいです。

日本も絵になる場所はたくさんあるんですけどね。

都市部はどうも乱雑で。町並みごと5Sで指摘しましょうか。

さて、三十路も近づき、

あっという間に過ぎてゆく日々の中で、

自分は一体何がしたいのだろうと思い悩んでいる今日この頃。

自分を試すつもりで行った1人海外旅行でした。

結局そこまで自分が変わったという気はしていませんが、

異国の地でもそれなりに人と関わりながら生きていけそうだなということは分かりました。

臆病で心配性で全く自分に自信がありませんでしたが、

人生なんとかなると何となく思えるようにはなりました。

トラブルが起きたとき、自分一人で何とかならないことは

他人を巻き込んででも解決に向かわせるというのは大事ですね。

本当にLucaとMargoにはお世話になりました。

本気で心配してくれて二人にはもう感謝感謝です。

財布はなくしましたが、代わりに良き友人を得るという思ってもみない結果となりました。

ロンドンに来るまでは、このまま一人で黙々と旅をして終わるのかなぁ

と不完全燃焼な感がありましたが、大どんでん返しでしたね。

これはもうそうなるように運命づけられていた気がしてなりません。

3ショット

長くなりましたが、これにてイギリス旅行記終了です。

Luca、Margo、また会いましょう!今度は日本で!!