首をかしげて見たり、中には笑ってもいないのに口を半開きにしている女性もいる。明らかにこちらを挑発する態度だ。

なにゆえ会社の制服を選ぶカタログはこのように、むやみに女子がポーズをとっているのだろうか。

そんなことを考えながら何冊ものカタログに眼を通した。

人間見た目も大事だと私は思う。

たとえば、衣服の乱れは心の乱れにつながる。

詰襟の学生服を、襟のホックまできちんとかけている不良や、校則通りのスカート丈のスケバン（死語かなあ）　というのは観たことがない。

みすず工業では今年から全社的に服装を正すことにした。

作業服の着方、ヘルメットのかぶり方など恥ずかしい話だが結構ルーズであったのだ。

形を正すことによって心を正す、を実践したいと思っている。

そこで４月から女子社員の制服を新しくしよう！　と言い出しっぺの私が制服選びをすることとなった。

悩みに悩んで、ようやく４種類に絞り、サンプルを取り寄せて最終的に決めることになった。

社長のセンスが問われるプレッシャーのかかる仕事である。