2017.02.1
ZEROへの道程 ー苦行ー
23歳インドの放浪
勝手気ままだった南米の旅のようなつもりでインドに入ったものの、
インドに入って3週間もたつと
ついにはこの旅は自分に与えられた試練=苦行ではないかと思い始めた。
日記を紐解いてみる
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二月二十一日 もう二度と
ボンベイ行きの夜行に乗った瞬間もう二度とインドは旅行したくないと思った。
混雑は予想されたがあれほどとは。自分のポジションは自分の足だけ。
しょうがないこのまま立って8時間か、と思ったがどうも腰がもたない。
二時間ほどたって腰が痛くて涙がにじんできた。近くのおっさんに勧められて向かい
合っている椅子の間に座った。座ったときはとても幸せな気分になった。が、座って
もまた身動きひとつできない。今度は尻と背中が痛くなってきた。
マンマード駅ではさらに人が大勢乗ってきた。ここまでくると開いた口がふさがらな
い。どうなってるんだインドは。
そのうち、体に変調の兆しがみえた。体の節々がいたい。
やばい、これはカゼをひいたとすぐわかった。体が疲れ果てて抵抗力がなかったのだ
ろう。そうそう、それと右足の引っかき傷のところからばい菌が入ったらしくズキズ
キと痛みはじめた。
やっとの事でついたものの、体の節々は痛いし、右足はひきずっているし散々な状態
だった。もうそこらへんになると熱も出てきて歩くのさえつらくなっきたが、なんと
か宿をさがした。
そして一日中寝ていたというわけだ。
夕食時も具合悪かったが、食べないと体力がつかないので中華料理を食べに出た。
店の人の親切で日本人がとなりのテーブルに来てしまって、ついに二十日ぶりに
日本人と話してしまった。
それも、美人ならいいがブスと。
ありがためいわくってやつだ。おまけに料理もまずいし。
しかし、こう散々なめにあうと夜行の自由席も少し考えもんだな。
両替 100=1900
今日は240ルピー
25日計 2425.80(97.03/day)
ひるめし 10 よるめし 66
チャーイ 1.50 レモンジュース1 きっぷ50 やど160
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1990年 23歳当時の日記まま
今でも、
骨が割れるような腰の痛さ、座席の間にねじ込んで座ったときのオヤジどもの鼻が曲
がるような足の臭さ、ばい菌が入った足の痛さを思い出す。
人生指折りの最悪の記憶だ。
とにもかくにも人が多いインドの鉄道