2010.11.17
神頼み
たぶん断ると思いますが、、、
と事務課長が 金持神社 なる縁起のよさそうな絵馬を持ってきた。
毎年、保険屋のセールスレディーが持ってきて替わりに祈願のサービスをしてくれるという仕掛けだ。
私は記憶にないが、昨年も断ったという。
なぜなら、私は神頼みをしないことにこだわっているから。
きっかけは高校3年の時にある。
夏の甲子園県予選大会でのこと、3回戦まで勝ち残った時点でいよいよ明日からは準々決勝ということで、長野市での大会でありながら、善光寺の宿坊 尊勝院 で合宿をすることとなった。
翌日の準々決勝も勝ち、残りは2試合。
準決勝の朝にチームメートと境内を散歩した。
本堂に着くとやはりお参り、今日の勝ちを祈願しようということになったが、私は一人それをしなかった。
少し前に読んでいた吉川英治の 宮本武蔵 で、戦いに臨むまえにふと神社に寄った宮本武蔵が己の力を信じてあえて神頼みしなかった、、というくだりを思い出して、格好付けて真似したのであった。
今までの努力を信じるつもりで、自分の力で何とかする、、そう決意して準決勝に臨んだ。
結果は延長10回サヨナラ負け。
負けはしたが、9回表の土壇場には同点タイムリーを打つことができたし、大会を通じて、
チャンスに強い林 と言われるほど、いいところで打ちまくってきたので3年間の高校野球生活に悔いはなかった。
以来、チャンスは自分の力量においてつかみ取るもの
とこだわって、神様にお願いすることはなかった。
人間、神頼みするまえにやることがたくさんあるだろう、、、と思う。
それに、やるだけやれば、こちらから頼まなくても上から見ていてくれるであろうから、
自分の与えられた使命を果たすのみである。