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2011.12.21

妖怪人間ベム

♪闇に 隠れて 生きる  ♪おれたちゃ よーかーい人間 なのさっ 

 

とまあ、「坂の上の雲」 を観ている割には、「妖怪人間ベム」 も観ている。

 

もともとアニメの存在は知っていたのだが、(それも、五輪真弓が妖怪人間ベラに似ているということで)

内容は全く知らなかった。

簡単に言うと、とある博士の人造人間を造る実験から生れた、

人間でもない、動物でもない生き物として生まれてきたのが妖怪人間だ。

彼らは普段はほぼ人間の姿をしているのだが、感情が高ぶってしまうと、おどろおどろしい妖怪の姿になってしまう。

その醜さゆえに人間に迫害され続けて隠れるようにして生きているのである。

(本当は困っている人を放っておけない心の持ち主であるのに)

 

普段はカエル顔でそれほどでもない杏だが、

妖怪人間ベラのどぎついメイクと、口は悪いが人情?に厚い江戸っ子のようなキャラクターに惚れてしまい、

毎回ベラを観るのを楽しみにしていた。

 

ストーリー的には割と単調で、、、まあベラを観ていればいいかな、くらいに思っていたが

最後に来て大きな命題が投げかけられてきた。

 

ベム、ベラ、ベロの3人は早く人間になりたいと願っている。

そこへ謎の男が現れるのだが、その男も三人と同じ、なんとか博士の実験から生れた一つの生き物?であり

3人が人間になれる方法を知っているというのだ。

 

人間を形作っているのは、肉体的なものともう一つ、「心」 の部分である。

その心には 「善」 と 「悪」 が同居している。

妖怪人間が誕生するとき、この善と悪が分かれて(ベムベラベロは善として、謎の男は悪として)

しまったのので人間にはなれなかったというのだ。

 

人間は善と悪でできている。

 

悪は悪いに決まっている。

がしかし、そんな悪が居ついているからこそ、人間はそれを振り払らおうと努力することを怠らず、

さらに 善を取り込もうという向上心をもつこともできるのだろう。

 

おそらく、

そんな善と悪の間をさまよいながら、より善を求めてもがいていくことが、

人間が人間であることの意味のような気がする。

 

そう考えると、人間にとって悪もまた意義ある心なのかもしれない。

 

妖怪人間ベム、ベラ、ベロは果たして自らの体に悪を取り込んでまでして人間になるのか。。。

次回最終回にこうご期待。