2012.06.29
悩む力
オレ、陸上(競技)やりたいなー。
息子がつぶやいたそのひと言に、余命宣告をされたかの様な、とてつもない寂しさの様な、衝撃が胸の内を走った。
リトルリーグの大会も明後日に始まる夏の大会で最後である。
それが終わるとシニアリーグにあがるか、ここで卒団となるかを選択しなくてはならない。
そこでもう一度良く考えてこの先なにをしていくかを考えてみるように言った矢先の答えだった。
どうも先だって見に行った中学の陸上競技大会で同級生が活躍しているのをみてから急に陸上をやってみたくなってきたらしい。
うーん、確かにお世辞にも野球のセンスがあるとは言えない、まして性格的にも野球向きではないのは明らか。
そしてハードなシニアリーグの練習にも体力的に細い彼にとっては厳しいかもしれない。
野球をやる一番の目的は何かというと、親の目線でいえば 「人間形成」 ということに尽きる。
勝つための努力を惜しまず苦しみに耐えるのだが、現実は負ける。
そんな挫折感を味わいながらもまた上を目指して努力を始める。
そういう強い心と成長しようとする前向きな心を育むのが野球であると思う。
しかし最近思うのは、野球をやっている人間はすべて人間ができているかと言えばそうでもないということ。
ましてスポーツをやって居なくたって立派な人は山ほどいる。
そうしたら人の成長を決める要因とは果たしてなんなのか。。。
人間の成長の差はどこでどうついて来るのだろうか。。。
親の夢ではなく自分の夢を追わせてあげた方が自然ではないか、、
などと考えを巡らしている。
息子には 「よーく考えて悩んでごらん」とだけ言っておいた。
これから先の人生悩む事だらけ、その入り口に彼も差し掛かっているのだろう。
私はただ、息子は息子の人生だからなあ、、と繰り返し心の中でつぶやいているだけ。