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2012.06.27

失敗の本質

 今読んでいる本は 「失敗の本質」 ー日本軍の組織論的研究ー

 

大東亜戦争における旧日本陸海軍の作戦につき、学術的見地に立ち誠にアナリスチックにまとめ上げられている 「論文」 である。

ノモンハン事件に始まり、ミッドウエー海戦、インパール作戦など

日本軍が惨敗した作戦計画を詳細に研究していて、日本の近現代史を正しく理解するとともに、

いかにして日本軍という組織が負けたのか、ひいては組織とは何が原因で負けるのか、、、という視点で読み進めると大変に参考になる「論文」である。

 

で、実はまだ読み終えていないので読書感想文は後日上げる事とするが、その途中経過の報告を今日このタイミングでしたくなった。

 

日本軍が負けるには様々な複雑な要素がある。

それぞれの作戦においての背景も全く違う。

 

が、共通して言えることは、日本陸海軍は誠に勇猛果敢でありなおかつ戦闘に関する演習を能く行う練度の高い兵士がそろっていたという事。

そしていざ作戦の実行となれば死をも恐れない気迫に満ちた歩兵戦や相手を手玉に取る空中戦をやってのけていたのだった。

 

しかし、日本軍に欠けていたのは肝心要の作戦の立案とその実行を指揮する参謀や司令官といった高級将校に様々な問題があったということ。

 

自己のプライドを押し通す司令官や肝心な課題に直面すると「大和魂」という精神論で片付けようとする作戦参謀、、、

本を読み進めれば進めるほどそのような図式が言葉をかえ繰り返し見えてくる。

 

これでは日本は勝てないと。。。

 

そして現代日本でもこのような問題を根本的に引きずっているのではないか、、というこの本の著者たちが言及していること(そこまで読んでいないが)を感じずにはいられなかった。

 

つまり、今の日本も個々の企業や社員、あるいは一般の人々はそれぞれ真剣に日々の課題に取り組んでいるし、この閉塞感漂う社会においてもなんとか課題を解決しながら前に進もうと努力している。

が、個人や小さい組織の力だけではどうにもできない事も或る。

 

日本国という国全体の作戦が正しい方向に向かっているか否か。

そこが間違っていればこの国は再び敗戦国になってしまう。

 

そんな大事な作戦の決定をいま国は迎えようとしている。

政治家が背負う責任というのはそれだけ重いものだと思う。

 

数十年後、 「失敗の本質」 ー日本政治の組織的研究ー

などという本が書かれないことを願うばかりである。