2016.07.2
ZEROへの道程 ーカルカッタショックー
インドへ行くなら、カルカッタから入ったほうがいいよ。
26カ国を一人旅してきた純子さんの言葉がずーっと耳に残っていた。
親父の会社に入るまでに残された時間は3ヶ月。
気ままな一人旅も生涯最後となる。
欧米は歳をとってからでもいけるだろう(実際はいけなかったが)
シベリア鉄道に乗ってユーラシア大陸を行ってみるか、、、いや極寒のシベリア
はさすがにきついだろう、、、
で、純子さんに導かれるようにインドへと向かった。
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一月二十七日 すじがね入り
カルカッタにpm7:30 日本時間pm11:00に到着。
さきにイミグレを通っていた女の子が一人ぽつんとおれを待っている気がしたら
やっぱりその通り。インドに来て日本人に合うとは思ったが、イミグレ通って三秒
で日本人に合うとは。ナカムラマミという多分年上の人で、タクシーで街まで行っ
たが最初に言っていた値段とちがうといって本気で怒りはじめた。すじがね入りの
貧乏旅行者だ。おれはあのねばりはどうしたってないもの。結局100ルピーにまで
まけさせたからすごい。
サドルストリートで宿を探しはじめたが20ルピーで高い、といっていた。これまた
すじ金だ。いくつかみてまわって、日本語が達者で日本から今日きたというインド
人に出会って、いいところがあるからと連れて行ってもらった。そのジルさんはよ
さそうな人だったのでそこに決めてしまった。マミさんはまた一人でホテルを探し
に行ってしまった。筋金である。
カルカッタショックという言葉はよく分かる。ペルーやメキシコなんで問題じゃな
い。なんというか、こう、現代の文明が全く入り込んでいないという気がした。
迫力がある。これはすごいところに来てしまった。でも英語が思ったよりは通じるの
でなんとかなる気はする。
さて、これからどこをどう行くやら。
今はとにかく、あのジルという人がいい人であることを信じたい。
1ドル=16ルピー85パイサ
200ドル=3,370ルピー
タクシー 100Rs
水 20Rs
今日は 120Rs
計 120Rs
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1990年 23歳の日記 原文まま
さて、察しのよい読者のみなさん。
人のよさそうなジルさんはどんなひとだったのでしょうか。
インド日記の始まりです。