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2008.12.4

見知らぬまちで

レギュラーがひとりこの街を去った。

 

私はもともと、酒が弱いたちでそれ以上に酒の席が苦手、スナックなどに行き接遇員のいる店など居心地が悪くてしょうがない。キャバクラなどは拷問に近い。付き合いでどうしても行かざるを得なくて過去2度ほど店に入ったが、60分のセットで58分でいたたまれなくて出てきてしまった。

 

DSC00uuu431.JPG

それが2年ほど前からだろうか、なぜか一人でかよう店ができてしまった。

長野にはめずらしくシングルモルト(ウイスキー)やラム酒、コニャック、アルマニャック、マール(いずれもブランデー)などが1000本以上壁という壁にぎっしり並べられている。

うまいものを食べるのが大好きそして、レアもの好きの私にとってはもってこいの店で銘酒の味に酔いしれるようになった。

 

それと、ひとりで考え事をしたいとき。会社で社員が帰った後一人机に向いいろいろと考えるのであるが、意志の弱い私はある程度考えるとすぐ帰りたくなってしまう。

 

ところが、見知らぬ人が同じ空間にいると緊張感があるせいか、集中して長いこといろんなことを思いめぐらすことができるのを発見した。

 

それ以来、そのBarのカウンターの一番奥の隅が私の第二社長室となった。(といっても会社には社長室はないが)

 

しばらく通っているといつも見かける人が出てくる。入口近くはいつも陽気で友人など連れてくる女性やひとりでバーテンダーとの会話を楽しむ女性の席。

そして真ん中あたりにはウイスキーを飲みながら黙々と本を読むサラリーマン。

わたしは一番奥でノートを広げたり、時にはパソコンを出したり、人に手紙を書いたりしている。

 

その本を読むサラリーマンの人が転勤で長野を去ったとバーテンダーから聞かされた。

一度も話をしたことがないけれども、レギュラー組の動向は何となく気になるものだ。何を読んでいるのだろう、何の仕事をしているのだろう、バーテンダーと話をするでもなく淡々と本を読んでいる人だった。

 

どうやら転勤族の人で土地土地のBarを探してはそこで時間を過ごしているらしい。レギュラーがいてこそ落ち着く気がするので、もういなくなってしまったと思うとなんとなくさびしい気分である。

 

新しい土地のどこかのカウンターでまた本を広げているのであろうか。