2009.01.13
女の園
三連休の初日は寝坊できるな、と読んで前日は遅くまで飲んで帰ったものの翌朝からカミサンが近所迷惑になるくらいに大声を出している。
そうだ、今日から新体操の大会 長野カップ というやつが始まるのだった。
時間を見たらまだ5時台にもかかわらず、娘と
「そんなファンデーションの塗り方してどうするの!」
「自分でやるからいい!」
などと言い争い?をしながら支度をしている。
延々とそのバトルが続いてようやくホワイトリングへと出発してから二度寝した。
長野カップは全国のクラブチームが集まり個人と団体の成績を総合してクラブごとに競う大会で、南は鹿児島からも参加クラブがある。
娘は個人のボールと、団体のクラブ(マラカスみたいなのを二本もってやるやつ)に出場した。
ホワイトリングにいくとそこはもう 「女の園」 である。
ホワイエでは準備運動に余念のない選手が柔軟体操をしているが、腰の骨が折れるのではないか、という位にふくらはぎが後頭部についてしまっていたり、舞台女優顔負けのメイクをした細い娘たち、そしてそれを見守るコーチや熱心なお母さんたちの熱気で溢れかえっている。
うちの娘はおおよそ、そんな女の園には似つかわしくない性格のはずである。
普段の生活ではスカートをはいたことがないし、着ている服も黒か紺ばかり。学校でも男の子と遊んでいるので、ちょっとしたところで男ことばで話している。
名前をよばれると 「ああ?」と答え、誠に愛想がない。
それが舞台女優のようなメイクをして、きらびやかなレオタードを着て女性らしい柔らかな動きの演技をするのだから不思議だ。
成績はというと、個人はまああんなものだろうが、クラブ団体は参加チームが少なかったせいもあるが、見事1位だった。
普段むすっとしている娘もさすがに喜んでいた。
家に帰ると、今度はビデオで演技のチェック。
何度も見返していたところを見るとよほどうれしかったのだろう。
大会数日前、普段絶対に泣くことのない娘がコーチに怒られて、(なおかつカミサンに怒られて)泣いていたところから、大会当日につかんだ栄冠には得難いものがあったのだろう。
やっぱりスポーツはいいなと思った。
おかげで息子と私の男所(おとこしょ)はひっぱりまわされたが。