2020.12.8
野球狂の詩
水島新司が81歳にして引退するらしい
水島新司といえば、
ドカベン、あぶさん、といった「球史に残る」名漫画を書いたある意味野球界の
功労者の一人といってもよい
その中でも私のお気に入りは「野球狂の詩」である
後半は左投げのアンダースロー女子、水原勇気の物語となってしまったが、私が好きな
のは前編である
東京メッツの50歳を超える老いぼれ投手岩田鉄五郎をはじめ、個性の際立った
キャラクターとともに、様々なものがたりが展開されている
「あて馬」=相手投手がわからない時にスターティングメンバーにとりあえず
名前を入れておく要員、を何年も勤めた男のものがたり
だとか
永年「俺がルールブックだ」と言ってきたプライド高きかつての名審判が視力を失い
つつ迎えた引退試合の花道を用意する岩田鉄五郎
などなど
普段日の当たらない人々に光をあてたエピソードが珠玉だ
まさに野球を愛する人にしか描けないドラマ
「野球狂の詩」であった
引退するのは残念だが、時間は誰の身にも平等に過ぎてゆく、ということか
水島新司さん
ありがとうございました