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2013.04.3

長岡紀行

色を塗り忘れてしまったかのような、表情のない空。

田んぼの日陰に残る雪。

長岡は未だ冬のようだ。

 

長岡の街に入ると整備された複数車線の幅広道が続く。さすがは角栄サンのお膝元である。

だが、シャッターが下りた店が異様なほど多い。

まるでゴーストタウンになりかけた街のようだ。

色の無い空と、散水でさび色をした道路、そしてシャッターの降りた人気の無い家並み、

この街はだいぶ疲れているように見えてしまう。

 

長岡駅前のホテルにチェックインして、信越本線に乗る。

春まだ遠い寂しげな田んぼが一面に広がるなかを行くと、待ち合わせ場所の来迎寺駅に着いた。

かろうじて駅員がいる駅だが、降りる客は学校帰りの学生ばかりで、スーツ姿のオヤジは私一人しかいない。

 

駅前で食事を、、と思ったが何もない。

仕方が無いので一応下調べをしておいた焼き肉やへ行った。

長野マラソンを控え、体重制限をしている最中なので、なるべく炭水化物は避けつつ、ごちそうにあり付こうという魂胆だ。

 

話しは上々。

思いの丈は伝わったはずだ。

 

長岡に戻ると駅前周辺を探索して歩いた。

そして得意の鼻を利かせてBarに入る。

雑居ビルの5階にある目立たない店だったが、外看板の雰囲気と店名が間違いなく昔からの店である事を示していたので思い切って入ってみて、大当たり。

長岡で最も古いBarに入る事が出来た。

 

締めは長岡名物の洋カツ丼。

今までの練習100km分に相当するくらいカロリーを採ってしまった。

 

が、今日は良いだろう。

イコールゼロにとって大切な明るい未来の話しが出来たのだから。

 

今がどんよりしている分、やがて来る春が一層輝いて見えるのであろう、

長岡はそういう街なのかもしれない。