2013.10.30
事故
大至急現場に駆けつけたい!
逸る気持ちを落ち着けるように、冷静に現場へと歩く。
仕事を終えて、駐車場に向かうため県道の横断歩道を渡り始めたところで
脇道から左折してきた 2tダンプに巻込まれたらしい。
前輪と後輪の間にうつぶせに倒れている社員をみて、一瞬覚悟を決めた。
が、他の社員が声をかけると意識はあるようだ。
「この鞄のビニール袋のなかに、、、、」
などと鞄の中身を気にする普通の会話をし始めた事に、かえって起きた事の重大さが
見て取れる。
間もなく救急車が到着して、痛む箇所の確認をすると、どうやら腰をやられているようだ。
しっかりと受け答えができるという事は、内臓は大丈夫なのだろうか、、、
日赤に搬送されて、応急治療が始まっているだろう。
現場では警察が加害者の運転手と、目撃者の社員から交互に話しを聴き、
現場検証が延々と続いている。
現場検証終了後、8時くらいに日赤に駆けつけてみるが、まだ処置が続いている。
処置室からの経過報告で、まず足首と腰の骨折と左大腿部の損傷が告げられたという。
特に大腿部の損傷部分の回復に相当の期間を要するらしい。
損傷部位の感染症治療が更に続き、午後10時、ようやく処置室に入り、本人と対面
することとなった。
ひと言二言声をかけると、気丈に応答してくれるが、それ以上今日は必要ないだろう。
事故はどこでも、誰の身にも起こりうる。
自動車は凶器だ
自動車の前では、人間の身体などひとたまりも無く壊れてしまう。
現場の歩道脇に残された血痕と、目に焼き付いてしまった、見た事の無い不思議な物体
がその事を強く物語っていた。