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2014.12.29

ZEROへの道程 ー握手ー

今でも定期的に野球の夢を見る。

それも決まって大学時代の場面で、試合前なのにグローブが見当たらない、

ユニフォームが揃っていない、、、、

などなど、いつも焦っている場面で目がさめる。

自分自身、精一杯野球に取り組めなかったという強い後悔の念が悪夢となって

再現されるのだと思う。

 

明治大学の4年間

鳴かず飛ばずであった。

1年の春と2年の秋の新人戦にベンチ入り、(試合出場なし)

3年時に地元長野への遠征試合でベンチ入り、わずかに1イニング守備についた

のが唯一の出場機会であった。

 

自分の実力のなさのせいである。

加えて、何が何でもレギュラーになっていやる、といったがむしゃらな姿勢を

練習で見せるということもなかった。

 

多くの同学年の部員が2年時をもって練習に来なくなってしまったが、

上級生となった3年4年となんとか気持ちを切らさず練習には参加した。

(下級生は球拾いなどでグランドに居場所があるが、上級生は逆に居場所がない。

晴天のときでも室内練習場で練習することが多かった。)

 

そして4年秋のリーグ戦前の最後の練習。

この日もランニングやキャッチボールなどの練習を第二グランドで終えて、

室内練習場に待機していたが、最後のクールダウン、グランド1周だけは皆で、

とキャプテンに声をかけてもらった。

 

ランニング後、ホームベースに整列して校歌を歌った。

本意ではない4年間を過ごしてしまった強い後悔と、

補欠でも4年間練習に通い続けたわずかな充実感、

そして、子どもの頃から情熱を傾け続けた野球との別れ、

「もうこんなきつい練習をしなくてもいいのだな」という安堵感、

様々な思いを抱きながら。

 

両翼100mセンター125mの広大な明大グランドは秋が深まっていた。

 

校歌を歌い終わって、いよいよグランドを去るその時、キャプテンが一人づつ

4年生と握手をし始めた。

同郷の長野からともに夢を追いかけてきた、その飯島主将と握手を交わしたとき

お互いに言葉にならずに泣いた。

 

高校野球の終わりに続いて、人前で涙したのは

これが2回目であった。

 

固い握手だった。

 

 

ZEROへの道程   第2部 了