2015.05.29
アラヤシキの住人たち
映画試写会で舞台に上がってプチ俳優気分になった。(あいさつはなし)
の地域スポンサーみたいなものを引き受けたからだ。
高校時代の同窓生、同じ学年にいた知らない人が映画プロヂューサーの道に進み
今回故郷に錦を飾ったので一枚乗ったということ。
アラヤシキの住人たち
一言でいうと、長野県小谷村の山深い一軒家で共同生活をする人々の営み、自然
を見守るドキュメンタリーである。
この映画は、見る人を選ぶ映画だ。
ナレーションは最小限、BGMもなく、ほとんど説明が加えられないまま人々が
生活し、季節が変わりゆく。
田植え、脱穀、雪下ろし、、、、ひとつひとつの営みを時間をかけてじっくりと
見せていくので、ともすると退屈で眠くなってしまう。
現代の生活のリズムからかけ離れた空間を、ありまままに切り取っただけ、昨今の
刺激の強いTV、映画の演出が一切排除されているからだ。
しかし、そのうちに普段から目にしている山並みがとても美しく見えてくるし、
虫の声、空気のざわめきなどが心地よく、効果音ではないかと
思われるほど鮮明に聞き取れてきて、
この映画の主人公の一人である、ジブリ映画にでてきそうな表情のある屋敷(アラヤシキ)
の存在感や、そこに登場する人々の世界観に引き寄せられてくようになってくる。
映画はアラヤシキを画面全体に捉えて、お茶を飲む人々を捉えているところで
なんの前触れもなく突然終わる。
アラヤシキでの営みはこれから先もつづくのだろう
だからドラマチックなエンディングなど必要ないのかもしれない。
こういう世界もあるのだなあ
観る自信のある人にはオススメの映画である。