2017.06.1
ZEROへの道程 ーインド亜大陸ー
林宏道23歳
インド亜大陸放浪の旅も50日を過ぎていよいよ旅を終えることになった。
カルカッタのジル容疑者からはじまり、インド国鉄の釣り銭ごまかし、
リクシャーの料金ふっかけ、クラクションを鳴らしながら走る車の群れ、
道端にウンコが転がっている不衛生なまち、、、、
インドの放浪は一言でいって「苦行」であった。
27年の時が経って、いまインド放浪はなんだったのか自問してみる。
いろんなことが起きたが、結局日本では考えられないようなものの見方考え方に
オロオロしていたのだろう。
そこへ来て、変に日本人の価値観を守りそれがあたかも自己主張であるかのように
振舞っていたのだから良い旅になるわけがない。
さらにそこへ来て、自分から心を開かない、ふところへ飛び込んでいかなかったの
だからなおさらのこと。
ヨロイカブトで抜刀していたのでは、相手も同じ構えをする。
自分を棚に上げてインド人が嫌いだなどと言うということは自分を嫌いと言って
いるようなものだ。
と改めて思うが、この林くんの性根というのは27年経っても変わっていない
ような気がする。
なので、なんとなくいま現在に至っても「苦行」が続いているのかのしれない。
インド亜大陸 一周の旅
了