2015.10.2
ZEROへの道程 ー星が降る夜 後編ー
星。
こんなに星がたくさんあるなんて、信じてもらえるだろうか。
純子さんと洋子さん
三人で身体をくっつけながらベッドインしたものの
寝付けずに起き上がって外に出てみると、そこは満天の星。
地球の裏側の南米の果てまでやってきて
チチカカ湖の真ん中の電気もない小さな島で
宇宙の漆黒の闇の
すきまというすきまに星が輝いている。
真ん中に流れる白い帯は、、、天の川だ。
どのくらいの時間、空をながめていたのだろう。
気がすむまでぼうーっと空を見上げていた。
そして、一応寝つきはしたものの、やはり眠りは浅い。
明け方になって目を覚ますやいなや。再び外に出た。
平成元年10月2日
23歳の日の出を見るためだ。
そう、私は23歳の誕生日をペルーのタキーレ島で迎えた。
今も思い出す
あの南米の高地の清らかな空気
音も色もない世界でみた星
それは、まさに宇宙そのものだった。
叶えられるのなら、もう一度だけあの島で、あの星空=宇宙を見てみたいものだ。
今までの人生のなかで、第1位にランキングされる絶景であった。