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2010.08.20

静かに去る

取引先、会社関係の告別式2件にいった。

 

一つは社長のご母堂ということで、高齢であったが、

もうひとつは、とある会社の役員を退いて数年たつがまだ74歳。

年齢にしてはそろそろでもおかしくないのだが、病んでいる風には聞いていなかったので、突然で少し驚いた。

 

おもに産廃協会の会合で会う機会が多かったが、陽気に酒を飲む人で、現在は私の部下で元そこの会社の社員に焼香に行く車中で聞いてみても、女子社員を引き連れて飲みに歩くとても人気のある人だったという。

式場はさながらその会社の女子社員の同窓会のようでもあった。

 

聞くところによると、膵臓ガンだったそうだが、周りの人には知らせなかったのだという。

親戚でも面会謝絶で会えなかったというから、知らせたくない意志が相当固かったのだろう。

 

少し前にも、「えっあの人病んでいたの」 という突然の訃報が舞い込んできたことがある。

その人も周囲には知らせていなかったという。

 

こういう話は自分から宣伝するものではないが、意識的に情報をシャットアウトしなければ外に漏れるというもの。

おそらく、自分の病んだ姿を見せたくない、ただでさえ苦労な病身で面会者と話す力を使いたくない

という思いからであろう。

実際、私の父の時は毎日押しかけてくる見舞客で病室は完全に応接室になっていて、夜になるとぐったりと疲れた父を良く目にしたものだ。

 

自分の場合はどうだろうか、静かに去りたいと思うのだろうか。

いや、そこにゴールが見えているのならば会っておきたい人はいると思うのだが。

 さよなら や ありがとう を言いたい人が。。。