2011.11.14
10年の愛
自分で言い出せなないんだら、俺が替わりにプロポーズしてあげようか、、、
と冗談半分、本気半分で幾度となく本人には語りかけていたのだが、
ありがとうがいいたくて を持ってきてようやく結婚が決まった。
披露宴ではいつものごとく、来賓のスピーチをした。
が、これほどアウェイの雰囲気で臨んだスピーチもなかった。
なにしろ、シンヤ君は当社に出入りしていた、とあるOA機器メーカーの販売会社から引き抜いてしまい、
さらに遡ることその6年前には現在当社の営業課長もその会社から引き抜いてしまい
そして新婦もその会社にお勤めということで、みすず工業よりも相手方の会社の方がはるかに大勢いたのであった。
かなりやきもきした二人であったが、取材したところによると、付き合い始めてから10年の節目になる今年の2月にようやく結婚の話を切り出したとのこと。
もう十分すぎるくらい時を重ねた二人だったので、とても落ち着いて物事を運んでいたようである。
披露宴の席も大人の二人にふさわしい、見ている方が恥ずかしくなってしまう余興など一切なく、和やかな笑いに包まれた披露宴になった。
そしてプログラムはそろそろ終わろうとしている。
が、、、何かが足りない。。。
バンザイ やるじゃねえーかい。
そう、長野の披露宴には万歳がつきもの。
万歳をやらないとどうも締まった感じがしない、
ということで日本酒でいい感じに出来上がってきた花野課長が司会者に掛け合って、
マイクを取って無理やりに万歳の段取りをしてしまった。
万歳の発声は引き抜かれた二人の優秀な元社員の教育係りだった人。
思えばこの方が育ててくれたおかげで、わが社の業績も上がっているようなものだ。
花野課長は知ってか知らずか良い人を指名したというものだ。
新郎新婦、ご両家、、バンザーイ バンザーーイ バンザーーーーーイ!!!
やっぱりこれじゃなくちゃ。
木々が色着く長野市が夕暮れ時を迎えるなか、いつにもまして知性とやさしさを輝かせた美しい新婦であった。
新郎は一年中日焼け顔なのに白いタキシードを着てしまって余計に黒く見えるところへ、逆光では顔の輪郭しか解らない。
おしあわせに。