2014.08.4
ZEROへの道程 ー最後の夏 その2ー
初戦 2回戦 小諸商業戦
8-1 7回コールド勝ち 順調なスタートだ。
5番レフト 林くんは??
3打席2三振
カーブ(変化球)が全く打てない事に急に気がついた。
(それまで気がつかなかったのは間抜けだが)
家に帰ってテレビ中継の録画を観ると、我がチームに一人だけ見慣れない選手が映っている。
そう、自分の姿を始めてみたのだ。
で、すぐさまバッティングフォームを修正することとした。(重心が高かった)
3回戦 東海大三戦
ずば抜けて強くはなかったが、力は相手が上 私立強豪校である。
序盤小刻みに加点されて、6回表を終わって4-1で負けていた。
しかし、ベンチのムードは最高に盛り上がっていて誰も「負ける」などと思っていなかった。
不思議なもので、あきらめムードというのは、誰かが口に出して言わないのに、瞬く間に
ベンチ内に感染するのである。
今回はその逆、K吉君の気合いに引っ張られる形で全員が「行ける」と信じていた。
6回裏、林君の二塁打をきっかけに三点を返し同点
そして8回裏ツーアウトランナー2塁
ここでまた林君に打席が廻る。(不思議とチャンスに廻ってくる)
東海大三のエースがここぞとばかりに投げてきたカーブを、、、
レフトオーバーフェンス直撃ツーベース。
これが決勝点となり強豪を倒した。
これで完全に波に乗った。
4回戦 飯田戦
7-1 で勝利
準々決勝 南安曇農業戦
8回まで 0-0 だが、
ここでも不思議と競っている気がせず「勝てる」と信じ込んでいた。
8回裏に一点取ったものの9回に追いつかれて
9回裏 林君のツーベースなどでツーアウト満塁からヒットでサヨナラ勝ち
遂にベスト4に進出
甲子園まではあと2歩だ。
準決勝の朝
長野市内での戦いであったが、ベスト8以降は、善光寺の宿坊に泊まり
結束を固めていた。
宿坊から石畳の参道を歩き、本堂へ向かう。
やるだけのことはやってきた、
あとは善光寺如来に手を合わせて勝利を願うのみだ。
が、私は手を合わせなかった。
少しまえに読んだ吉川英治の小説「宮本武蔵」にならって、己の力を信じてし
神仏に頼らないと決めたからだ。
私の人生、現在に至るまで、最高に死力を尽くした戦いが始まった。