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2014.08.5

ZEROへの道程 ー最後の夏 最後ー

準決勝 丸子実業戦

当時、松商学園と実力を二分した強豪校だが、今年はそれほどの力は無い。

勝てるとみた。

が、やはり力は向こうが上

三回を終わって 4-0 とリードされた。

 

しかし、ここでもあきらめムードは一切ない

四、五回と1点づつ返して相手の攻撃もなんとか耐えて試合は最終回へ

相手のミスとヒットが繋がりランナー2、3塁で4番バッター登場

だが敬遠で次のバッターは 5番 林君

 

9回表 ツーアウト満塁 4-2 のビハインド

 

土壇場

 

ハヤシー!!

派手なコンバットマーチの声援の間から

ベンチに入れなかった三年生の声が届く

ハヤシー!!

もはや、声援というよりは叫び、願いであった。

 

私は最高に集中していた。

燃えすぎるでも無く、冷めすぎるでも無く、緊張するでも無く、高ぶるでも無く、

そういう感情の世界とは別の場所に自分がいたような気がする。

 

打つしかない

とだけ思って打席に立ち、

そして打った。

 

左中間をライナーで破るツーベースヒット

起死回生の同点打となった。

夢中でセカンドベースに到達して、ようやく感情がわき上がってきた。

こんなに嬉しかったことは後にも先にもない。

 

しかし、試合はもつれる。

延長十回裏

不運なスリーベースヒットを打たれ、満塁策をとったが、最後は

押し出しのフォアボールでサヨナラ負け。

 

終わった。

うずくまるピッチャー、私はレフトで膝を落とし、しばし動けなかったが

負けを噛みしめながら最後の整列へと向かった。

 

長野県営球場一塁側のベンチから去る時、

最後に誰もいないグランドを見渡して、

「ああ、高校野球 おわってしまったな」

と、しみじみ感じた光景が忘れられない。

 

学校のグランドにもどり、いつもの様に整列して

校歌、部歌、を歌い、そして長野高校野球部に永年伝わる「三訓」

 

大きな仕事

大きな苦労

大きな心

 

を唱えて私の高校野球が終わった。

 

最後に、

あれだけ怖くて、いつも強気の監督が涙を流し、三年生に握手を求めてきた。

いい夢みさせてくれてありがとう と

 

この時ばかりは皆、思う存分泣いた。

 

熱い、暑い夏の午後だった。