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2015.01.5

ZEROへの道程 放浪編 

目の前を走り去るバスを猛ダッシュで追いかけた。

こんなところで置いてかれてしまってはたまらない。

まさかバスに追いつけるとは思っていなかったが、乗客のだれかが私に気づいて

運転手に声をかけることを期待しながら。

 

でもバスは走り去ってしまった。

私のバックパックを隣の席にいた黒人が持ち去ってしまわなければいいけど。。。

 

ここはなんて町だ

Barstow だとさ

おれはこんなとこで何しているんだ、、、、、

 

そうだ、大学を卒業したんだ。

それで、1年経ったら親父の会社に入る約束をした上で、海外へ行くことにしたんだ。

本当は世界放浪の旅に出たかったのだが、一度は留学という形を取るという条件で

カリフォルニア州立大学ノースリッジ校

の英語コースへ入ったのだ。

 

ノースリッジ市はロサンゼルスの北、有名な HOLLYWOOD の看板がある山を

越えた場所にあるのどかな町だ。

3月の終わりだというのにTシャツ一枚で快適に過ごせる。

 

そう、学校が休みで数日時間があるので放浪しようと、独りで

グレイハウンドバスでグランドキャニオンへ行ったのだ。

 

その帰り道、

休憩で立ち寄ったBarstowで目の前をバスが走り去って行ったのだった。

バスセンターで必死に乗り遅れたことを訴えたのだが、全く理解されずに

再度チケットを買ってロサンゼルスまで戻って、すぐに Lost&Found 忘れ物

預かり所を訪ねたがバックパックは出てこなかった。

 

ツイテない出だしだったが、最高に自由な米国での新生活がはじまった。

 

 

ZEROへの道程 第3部 放浪編 スタート

 

グランドキャニオン