2025.01.31
感想文 -肩をすくめるアトラス-
アインランド著 肩をすくめるアトラス
2ヶ月近くかけて、ようやく読了した
聖書の次にアメリカ人に影響を与えた、という鳴物入りの思想小説だったが、
ひとことで言ってかなり手強かった。
アメリカの架空の経済と政治を扱った話で、思想と思想のぶつかり合いの
ストーリーであるだけに、難解な言葉ばかり出てくる。
そして、翻訳本であるので難しさに拍車をかけている。
おそらく、訳者は原本に忠実にかつ日本語として通じるように訳している
のだろうが、文章に流れ、というかリズムがない。
そして、アインランドせう人の性質なのか、話がくどい。
かりに何も存在しないならば意識はありえない。
意識するものがない意識は名辞の矛盾である。
それ自体以外に何も意識しない意識も名辞の矛盾である。
それがそれ自体を意識として認識するに先立って、
それは何かを意識しなければならないからだ。
諸君が知覚すると主張するものがかりに存在しないならば、
諸君が持っているのは意識ではない。
延々とこんな感じである。
真面目に理解しようとして読み進めると1ページ5分以上かかるだろう、
なので、かなり集中しているのだが、根負けはして、「文字を眺める」
ように読んだところも多々ある。
と、いうことで、もう二度と読みたくない、読み進めるのがくたびれた。
せうのが、読後感想である。
いや、気を取り直して
(つづく)