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2015.10.1

ZEROへの道程 ー星が降る夜 前編ー

ペルーのクスコは私が初めて体験した本当の「異国」ですっかり気に入ってしまった

のだが、マチュピチュも行ったし、そろそろ先を急がないととクスコを出発した。

なんてことはない朝の道を鉄道駅へ向かって歩き始める。

純子さんと洋子さんのボディーガードとしてこれからチチカカ湖のまち、

プーノへ向かうのだ。

 

そこへ、トントン、と男が肩を叩き振り返る、なんだろうと思った瞬間

アアアーーと純子さんがうめく、別の男がバッグをひったくろうとしたのだ。

幸い、しっかりとバッグを持っていたので持ち去られることはなく、連中は

悠々とその場を後にした。

ボディーガード失格。

 

クスコからプーノは危険とはいえ、高原列車の旅。薄くて軽くて乾いた清潔な

空気を感じながら列車は進む。

高原列車

何事もなく列車はプーノについた。

夜、湖面に映る寂しげな街路灯が目に入ると、

こんなところまで来てしまった、、、

としみじみ思ったものだ。

 

翌日は7、8人も乗ればいっぱいのポンポン船でチチカカ湖を進む

揺られること3時間、タキーレ島にやってきた。

(船着場にあるのが乗ってきた船。今思えば転覆してもおかしくはなかった。)

小舟

このタキーレ島、電気も水道もない隔絶された絶海(絶湖?)の孤島で、

その現地民の家に宿泊できるというツアーだった。

しずかな島、しずかな島民たち以外何もない。

 

やがて、今晩の宿(民家)に案内されると、まさに現地民感満載の佇まいだ

いえ

で、さらに困ったことに、このベッドに三人で寝てくれと見てみれば

セミダブル程度の大きさしかない。

べっど

さあ、それからというもの、落ち着かなくてしかたなかった。

まだ22歳の健康な青年である。

やがて日が傾き、島で一つだけのスーパー?で、パンとワインとろうそくを買い

ささやかなディナーをいただいた。

 

そして、夜ひとしきり会話も続き(上の空で覚えていないが)さあ寝ようという

ことになった。

はじめは僕は土間に寝るとは言ってみたものの、大丈夫(なにが?)

ということになり、せまいベッドに三人で体をくっつけながら川の字になって

横になった。

私は一番端っこ。さすがに真ん中は大変だと思ったので。(なにが?)

 

先ほどまでついていたろうそくも消え、部屋のなかは真っ暗。

身動きもとれないほど密着した三人。純子さんと洋子さんは寝たのだろうか、、、

さすがに寝付けず我慢も限界を超えて、僕は動き出した。

つづく