2013.11.5
楽天優勝
日本シリーズの記憶といえば
1978年の 阪急 対 ヤクルト 最終戦が最初である。
当時、小学校6年の私はリトルリーグの遠征で、例のあの気持ち悪いバスに乗って
移動中、大杉の疑惑のホームランが飛び出したのであった。
1時間19分という長時間に渡る阪急上田監督の抗議、その実況をバスのラジオで
ずーーーっと聞きながら、日本シリーズの尋常でない雰囲気を感じていたのを思い出す。
楽天 対 巨人 の最終戦
試合後半、それまでベンチで戦況を見つめていた田中が、いつの間にか
ブルペンでキャッチボールを始める光景を見た時から、胸にジーンと来てしまった。
彼の永い野球人生、プロとして飯を食っていく者として、
ただでさえ前日の160球完投が、肩を消耗させてしまっているのに、
もしここで登板となれば、投手生命を縮めてしまいかねないというのに。。
最終回、彼は出てきた。
自らの投手生命を削ってでも、この楽天の優勝に賭ける
そんな思いがビシビシと伝わってきた。
尋常ではない、球場の雰囲気。
投げた、調子は悪い、まして雨が降りしきる状態、
なにが起きてもおかしくない状況
でも、やるだけのことはやった、あとはマー君で勝とうが負けようが、そんなことは
どうでも良い事の様に思えてきた。
勝った。終わった。泣いた。
選手の環の中に居る星野監督の「何とも言えないやり遂げた表情」が目に焼き付いた。
(今まで私が出会った人の中で、あんなにも威圧感のある特別な存在の人はいない。
そんなひとであるからこそやり遂げたのではないだろうか。「男」 だな星野さんは)
球史に残る名勝負だった。
魂 てのはこういうものなのか、
底力 とはこうみせるものなのか、、
口で言うのは簡単だが、真にカタチとして見せてもらった気がする。