2025.02.5
感想文 -肩をすくめるアトラス その2-
気を取り直して感想を
うーん、それにしてもくどい、難しい、、、、
一言で言って(一言しかいえないけど)、アメリカ人気質の元になっている
思想、哲学がこれでもか、というくらいしつこく繰り返される。
日本は「和をもって貴しとなす」が日本人気質のベースとなっているように、
アメリカという国の、どこか極端な一面のベースとなっているのだと思う。
小説の架空のアメリカ社会。
それは、自由平等、博愛といった耳障りのよい言葉で飾り付けをした、虚構の
世界。社会の多様性や誰も取り残さない、といった現代にも通じる思想の
世界である。
が、その極端な思想の裏には嘘で塗り固められたカラクリがあるのだ。
これに真っ向から対抗するのが主人公たち。
訴えるのは、能力のあるものが、自分の目的のために稼いだものは、自分だけの
ものである。他人に分け与える必要なない。
という完全利己主義である。
今のアメリカ、トランプ大統領やゴンカルベス(USスチール騒動)の「極端」
な発言を見ていると、「肩すく」から浸透したアメリカ人気質というものが
透けて見える。
もっとも、アメリカも極端だが、日本も反対方向に極端になりかけてはしないか、
と危惧してしまうのだけれども。
ちょうどよい世の中というのは難しいのだろうか。