2018.03.28
感想文 ー明治維新という過ちー
明治維新から150年経つ。
明治維新については多くの作劇や司馬遼太郎の小説で理解しているつもりだが、
あくまでもそれは作り話の世界でもあるので、一度明治維新という歴史を違う
角度から見ておくことも必要と思った。
で、出色というか異色なのが
「明治維新という過ち」〜日本を滅ぼした吉田松陰と長州テロリスト〜
副題からして過激だったので読んでみた。
著者の出身は彦根、幕末の彦根人といえば大老井伊直弼、これを桜田門外で
討ったのは水戸、その思想の根本にあるのが水戸学、水戸学に傾倒していったの
が長州、そして長州に恨みを買った会津が徹底的に踏みにじられた、そしてその後
長州によって都合の良い歴史が作られ、日本が成り立っていった、そして日本は
誤った方向に進んだ。。。
簡単にいってしまうとこうなる。
長州にしてみれば読むに堪えない内容であるし、会津はよくぞ書いてくれた、という
これほどまでに極端な長州悪人説には初めてお目にかかった。
思うのは、「歴史は一つではない」ということ。
また、人の記憶も一つではないということ。
(たいがい都合のよい記憶に再構築される)
勝った者、負けた者双方の視点が違う以上、歴史が過去の記憶を辿る以上、一つの
(一方向から)歴史というのはあり得ないのだ。
つまり、一定の歴史観を定めること自体無理があるだ。
それにしても過激すぎる内容だったので、もう少し違った視点で明治維新を勉強
したい。