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2009.03.19

歴史は語る

この時期に景気の話を聞いてもしょうがないのはわかっているが、この人の話だけは聞いてみたいと思った。

 

中谷巌氏

細川、小渕、など歴代総理の下で経済会議の主要メンバーとして活躍され、政府の政策決定に深く関与してきた重要人物で、アメリカ型の市場原理主義やグローバル資本主義を崇拝していた人である。

それが、「懺悔中」の身、と講演の最初にも言っていたほど今は自説を180度転換して、過去の考えの過ちを認めているのである。最近では著書「資本主義はなぜ自壊したか」がベストセラーになっている。

 

なぜ、日本は世界ナンバー2の経済大国になれたのか。

それは他のG7先進国と明らかに違う歴史的背景を持っているからだという。

欧米世界は異民族の征服と奴隷の歴史である。

征服した側は上に立ち、された側は下層階級になるという、「階級社会」が今も厳然としてある。

日本に過去異民族による征服の歴史がない。

欧米社会のような決定的な階級社会がない国である。(江戸時代の士農工商でさえ、江戸末期には庶民中心の社会であった)

 

 この歴史認識を理解することが大切であるという。

つまり日本は古来1万二千年の間、同じDNAで繋がってきた、庶民の(中間層の)力で成り立ってきた国である。

欧米社会は一部のトップが引っ張り、下層階級がそこに従属してきた社会である。

 

たとえば派遣社員切り

欧米の市場原理主義でいえば切り捨てるのは当たり前のことである。必要がなければ下層階級の人は捨てられる。

日本はどうだろう、切り捨てるべき下層階級などそもそもないのである。それを欧米流にやろうとするところに大きなひずみが生じる。

 

なぜ、日本は世界ナンバー2の経済大国になれたのか。

それは、「みんなで一致団結してガンバロー」といった信頼とか絆とかいった仲間意識を経営者から労働者まで一貫して持ち続けてきた文字通りの頑張りがあったからだという。

現場の人たちが自分が会社を支えているのだという「当事者意識」をもって働いているからこそたとえばモノづくりにおいても高品質なものができるのだ。

欧米はどうだろう、労働者階級は経営者から搾取されている意識があり、ただ指示されたことをするのみであり唯一それが仕事だと思っている。

この違いは一国の国力(経済力)という点においては大きい。

 

この大不況はまだ始まったばかり、回復までには4,5年はかかる。

日本は? 耐えるしかない とのことであった。

 

そして、日本は過去我々の先達が歩んできた歴史を認識し、日本人の得意とする一体感をもって日本流の経営をしていくことが日本再生への道であるとの結論だった。

 

歴史認識

深い言葉である。難しい言葉である。

ともすると歴史認識=過去の日本の大罪を否定するのか、という短絡的な考えに陥りやすい。

逆に歴史認識=日本は悪くない、というのも短絡的過ぎる。

真実はどこにあるのか。自分自身で追求するしかないと思った。

 

松本での講演会だったので、帰りがけには、マサムラのシュークリームを買って食べた。

マサムラのシュークリームは世界一うまい。

マサムラのシュークリームを食べているときほど幸せな気分になれるときはない。

 

しかし、この日ばかりは、いくらマサムラのシュークリームでも韓国戦敗戦という傷をいやしてはくれなかった。。。