New entry

57歳の小目標 皐月

通知表 2024

敗因 2024

長野マラソン 2024

前日気分 長野マラソン2024

New entry

仕事のこと

ゼロの風景

私の思い

人 ひと

Private

マラソン日記

こだわり

ZEROへの道程

New entry

2012.02.2

読書感想文 Steve Jobs

Steve Jobs を読み終えて感じたこと。

 

jobs.jpg

それは、身の回りのIT製品を全てAPPLE製品、いや

SteveJobsの作品に替えてしまいたい、、

という衝動に駆られたということ。

 

それにしても大変なオヤジだ。

車のナンバープレートは付けない、

身障者用駐車スペースにはお構いなしに止める、

部下のアイデアを 「クソだ」 とこき下ろしておいて数日後、「実はすごいアイデアがあるんだ」 と自分の手柄にしてしまう。。。

 

およそ、人間としての 「善」 の部分が無い。

そして  現実歪曲フィールド (この訳がいまいちピンとこないのだが)

いま眼の前に起きていることとか、できるわけがないことを無視して、自分の思った現実に置き換えてしまう、、、

ということで、これがかなり極端らしく周囲の人は振りまわされてしまうのだという。

 

しかし、「宇宙に衝撃を与える」 ほどのイノベーションはここから始まると言ってよい。

できない、と思っていた自分達より できると言ったJobsの言う通りにできてしまうのだから。

 

そして、偏執狂的な細部への美のこだわり。

ここが私が最も Jobs に惚れてしまったところだ。(絶対に付き合いたくない人間だが)

 

彼が目指したのが、 テクノロジー と リベラルアーツ の交差点

むしろアートがあってのテクノロジーだったのかもしれない。

PCを創るとき、場合によってはまず形のデザインから全て決めてしまう、、たとえば、立方体だとか。

機能は極限までシンプルに、、たとえば ON OFF のボタンを無くすとか。

 

極めつけは PC内部へのこだわり。

分解してみなければわからない (いや分解してみても気付かない) 

内部のプリント基板についても、美しい配列の基盤を選んでいるのだという。

そうして出来上がった 初代 iMac の本体の内側には開発に携わったひと全員のサインを刻印してある。

そう、これは単なる製品ではなく作品であったのだ。

 

もう一つの極めつけは死の床に臥しているとき。

 

(Jobsに関しては極め付きばかりである。名刺を創るときも、 Steve P. Jobs のPの後のピリオドの位置をどこにするかわずか1mm程の議論を世界的なデザイナーと喧々諤々とやるなども しびれた話しだった)

 

ほとんど意識がない状態で医師が酸素マスクをつけようとした時も、

  こんな変なデザインのマスクはつけない、デザインの違うマスクを5種類持ってこい、、

という始末。

 

Steve Jobs はどういう人間だったのだろうか。

人間性は最低である。おおよそ人間性を磨こうなどという努力をした形跡もない。

しかしそんなことを差し引いても、人類のあたらしいライフスタイルを創り上げた彼の功績は輝きを失わない。

 

彼は彼の成すべきことをしただけ。

彼の成すべき事とは、 過去から現在までの人類の進歩の歩み、

その歩みに、たしかな一歩を残すことであった。

 

ということで、

このバッテリーの飛び出た安っぽいブラスチックのPCに縛られることなく、自分の納得する美しい製品をパートナーとして仕事をする事にする。

 

Steve Jobs と同じ時代に生きたことを誇りとして。